ずっと昔、リンパ浮腫の患者様に出会う度に、「もっと早く出会えたならば」と思っていた。
出会う患者さんは、浮腫が重症化して、大きな手もしくは足になっていること。
理由を聞くと、「どうしようもないと言われた」「治療方法がわからなくて」と話す
複数の医療者に相談したけれど、対処方法がわからないまま何十年経過しており、生活に支障をきたしている方と出逢うと、もっと早くに出会いたかったと悲しい気持ちになっていた。
そのたびに、私にできることは何かな?と考えていた。
患者さん自身が、初期の段階で浮腫に気付ければ、浮腫が重症化することはないということ。
そのためには、術後のリンパ浮腫の予防指導がとっても重要ということ
そこで、病院所属の時には、婦人科がんや乳がんの手術後の方や、放射線治療後の方への入院中の予防指導に力を入れていた。
でも、リンパ浮腫って知識が幅広いので、限られた時間で患者様が理解するのは難しく…
復習用のDVDを作成したり資格者と一緒にやったのを懐かしく思い出す。
患者さんは退院するまでに、マッサージ(セルフドレナージ)の方法を覚えて退院できるように資格者がフォローするようにした。
その数年後より、浮腫が片側の太ももの内側にむくみがでたら、すぐに病院に来てくれるようになった。
足の甲まで腫れてから病院へ来る方が減ってきた。
そうして、予防指導の重要性を感じた。
リンパ浮腫が発症した時に、発症した原因を一緒に振り返り、悪化させない生活の送り方を一緒に考える。
そして、初期のうちに浮腫ケアを開始することで、ほとんど浮腫があるとは気づかれない程度の浮腫を維持することできる。
看護師業務をしながら予防指導は決して簡単ではないけれど、きっと、リンパ浮腫の患者さんは減るので重要だと考えている。
なので、もっと、もっと予防指導も普及して患者さん自身は早期に気付いて発信できるようになるといいな~と思っている。
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